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No.6にマジLOVE1000%の非公式二次創作ブログ。ねたばれから変態までご機嫌よう。
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バイトを終えて店を出ると、ネズミがいた。脇にとめた自転車にもたれじっとこちら(店の従業員用出入り口)を見ていたので、ドアを開けた瞬間、目が合った。
「あれ、ネズミ。また迎えに来てくれたのか?」
「…あんたが目的じゃない。こっちに用があったから、ついでに寄っただけだ」
たしかに、自転車のカゴにはなにやらビニールの袋が入れられている。
「そうか。昨日もその前も君はこっちに用があったみたいだから、今日こそは僕を迎えに来てくれたと思ったのに」
くすりと笑いながら近づくと、ネズミはふいと顔を背けた。
「うるさい。……乗らないなら置いて帰りますよ陛下?」
そのままネズミは華麗な動作で自転車にまたがり走りだそうとするので、慌てて肩を掴む。
「わっ!ちょっと待ってくれ乗る、いま乗るから!」
わたわたと荷物を持ち直し、座り慣れた荷台に腰かける。が、手に持った袋のせいでうまくバランスが取れない。
「ネズミこれ、ハンドルに提げてくれないか。うまく君に掴まれない」
「はぁ。あんたなんでそんなに荷物が多いんだ」
呆れたようにため息を吐きながらも、ネズミは紙袋を受け取ってくれる。
身軽になった両手で、いつものようにネズミの背中にぎゅっと抱きついた。
「余ったケーキ、もらってきたんだ。君と食べようと思って」
言いながら、初秋の夜の寒さを理由にネズミの肩口に擦り寄る。
「そいつは楽しみだ」と前を見ながら呟いたネズミのお気に入りの黒いブーツが、軽やかに地面を蹴った。





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ネズミと紫苑と変態とロリコンがすきです。ぴくしぶとついったひっそり。
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