No.6にマジLOVE1000%の非公式二次創作ブログ。ねたばれから変態までご機嫌よう。
紫苑がこの家にやって来てまだ間もない頃、彼は今よりも少しだけ不安定で、夜はほとんど眠れていないようだった。あんた眠っていないのか、と目の下にクマを作った紫苑を問い詰めても、「大丈夫だよ」と笑うばかり。そんな日が続くにつれ、じりじりと焦りを感じていたネズミだが、いつだったか。眠れない紫苑が広げていた本を、戯れに朗読してやったことがあった。すると紫苑は、それまで眠れていなかったのが嘘のように、ネズミの声に耳を傾けながらすうすうと寝入ってしまった。それから色々なことを試した結果、ネズミは紫苑の不眠を、心理的なひと肌の恋しさに・寂しさによるものだと判断した。なのでそれからというものネズミは、眠りに就く前に紫苑の髪を梳いてやったり背中を撫でたり抱きしめたり、おやすみのキスを夜毎、紫苑に施すようになったのである。そのかいあってか紫苑の不眠は改善されたのだが、長らく続いたそれはいつしかお互いの就寝前の儀式として定着してしまった。今ではネズミの方がもう、隣に紫苑の体温がなければ、重ね合わせる柔らかい紫苑の唇の感触がなければさわさわと胸が騒いで、眠ることが出来ないほどなのである。
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ネズミと紫苑と変態とロリコンがすきです。ぴくしぶとついったひっそり。